教育

教育によるソフトウェア技術大国を目指して

現代社会では、電化製品から始まり、自動車、航空機などの乗り物に至るまで、ソフトウェアで動いており、その技術は、全ての産業の基礎となっています。それにもかかわらず、中国、インドにおけるIT産業の発展とは逆に、国内では空洞化が進みつつあります。このような状況に対処するためには、高度なITを、実践的な事例と共に教育する必要があります。

実践と理論の融合によるソフトウェア工学教育

近年、ソフトウェアの不具合が原因で、経済活動や社会生活へ多大な影響を与えた事例は事欠きません。ソフトウェアシステムは、一方では大規模化・複雑化が進み、より安全で故障に対して頑健なシステムの構築の必要性が増しています。他方、携帯電話のような組み込み機器においては、計算機資源への大きな制約が存在し、開発から製品までのリードタイムの短縮が求められるなど、多種多様な技術的課題を抱えています。このように、様々な技術的課題を克服するために、以下の事項に基づいた教育が求められています。

  1. 小さな例題ではなく、開発現場に則した実践的な事例と演習
  2. 先端技術および理論に基づいたソフトウェア工学理論の学習
  3. 複雑なシステムをモデル化する技術

Top SEとTop REの育成


GRACEセンターでは、ソフトウェア工学における先端的技術と現場における実践的な知識、事例を連携させる教育を行うことを目指します。現場の課題を先端的な理論で解決する人材トップエスイー(Top SE)と、課題解決型の共同研究を企業と行うことで、最先端のソフトウェア工学ツール開発や研究理論の構築が出来る研究者トップリサーチャー(Top RE)の両者の育成に取り組みます。

実践的ソフトウェア工学の教育プログラムの実績として、文部科学技術省の科学技術振興調整費による、「高度なIT技術者を育成する教育プログラム(通称:トップエスイー)」、および「先導的ITスペシャリスト」などをこれまでに実施しています。これらは、国内の他大学、および企業と連携し、実際に現場で取り扱われる課題に対する教材開発と高度なソフトウェア工学の先端理論に基づいた教育プログラムです。

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