LIMT-REプロジェクト: Legal Interpretation Management and Tracking for Requirements Engineering and by Requirements Engineering

プロジェクト概要

近年,情報システムに関する様々な法が制定されており,システム構築・運営に当たってはそれらの法で与えられた権利の活用や,定められた義 務の遵守が必要となっている.しかし法はしばしば意図的に曖昧に制定されており,解釈(既存の判例やガイドライン等の分析、自身による判を行い具体化しなければ,システム構築・運営に対する具体的な要求・ポリシーを定めることはできない.また,特に情報システムに関する法とその解釈は,技 術や社会の変化に応じての変化が頻繁であり,それらの変化の予測やその影響の同定を行うことが必要である.

これに対し本研究プロジェクトでは,要求工学のアプ ローチに従い,法の文言解釈をモデル化・分析し,また変更を追跡する手法を構築している. この手法では,曖昧な法の文言に対し,判例やガイドライン等で与えられる解釈基準、その具体的要件,そしてそれらが導かれた判例の具体 的な状況などの関連づけをモデル化する.またそれを用い,各組織で実際に持っているデータや,その管理方法等が,法で規定している文言にあてはまるかどうか,あてはまらないとしたらその理由は何かといった分析を行う.加えて,判断の根拠等を明示的にモデル・分析に含めることにより,変更の発生時に,その変更による影響の範囲等を同定する.

主な連携機関・メンバー

国立情報学研究所 :石川冬樹、井上理穂子

主な論文

Fuyuki Ishikawa, Rihoko Inoue, Shinichi Honiden, Modeling, Analyzing and Weaving Legal Interpretations in Goal-Oriented Requirements Engineering, The 2nd International Workshop on Requirements Engineering and Law (RELAW’09) at RE 2009 2009年9月

Fuyuki Ishikawa, Rihoko Kawai (Inoue), Shinichi Honiden, Modeling and Analyzing Legal Interpretations for/by Requirements Engineering Approaches, The 6th International Workshop on Juris-informatics (JURISIN 2012), pp.143-156, November 2012

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研究紹介シリーズ

【第9回】システム構築・運用における法律対応のためのLIMT-REプロジェクト
「要求分析手法によるアプローチで、法律の解釈を踏まえて,確実かつ迅速なシステムへの反映への反映を目指す」

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