XACプロジェクト

オープン無線センサーネットワークのためのミドルウェアに関する研究

プロジェクト概要

無線センサネットワーク(Wireless Sensor Networks:WSN)は、センサを搭載し,無線通信可能なノードによって構成される無線ネットワークです。WSNは、無線により現実世界の現象を把握することを可能にし、有線ネットワークを敷設することが困難であった場所での適用が期待され、実用化が始まっています.しかし,現状では,個々のアプリケーション毎に専用のWSNを設置しており、WSNの設置コストが,全体の開発コストを押し上げる要因となっています.同じ場所で稼働するアプリケーションであれば,1つのセンサーネットワークを複数のアプリケーションで共有することができれば,設置コストを抑えることが可能です.しかし,ソフトウェア面では,複数種類のソフトウェアが資源の限られた1つのセンサーネットワークを共有するため,資源割り当てなどの機構を導入する必要があり,さらにソフトウェア開発コストが増大してしまいます.

XACプロジェクトでは,WSNのインフラ化を目指し,WSN用ソフトウェアの開発コスト低減するWSNミドルウェアに関する研究開発を行っています.ミドルウェアはセンサーノード管理,ネットワーク管理,タスク管理,データ管理機能などを提供します.ミドルウェアを用いることで,プログラマは,各ノードの動作ではなく,ネットワーク全体のマクロな動作を記述することができ,期待するデータ計測,収集処理の本質的な処理のみに注力することができます.

XACプロジェクトでは,1.タスクの運用時管理、2.内部構造・振る舞いの自己最適化、3.セキュリティ,4.多抽象度のタスク記述言語の観点から,WSNミドルウェアに関する研究開発をおこなっています.

主な連携機関

国立情報学研究所
東京大学
早稲田大学
株式会社三菱総合研究所
日本ユニシス株式会社

プロジェクトのホームページ

主な論文

鳥海 晋, 本位田 真一, “経路情報を用いた複数タスクへのセンサ割当”, 情報処理学会論文誌 Vol.52, No.3, 2011年3月 (to appear).

Valentina Baljak, Shinichi Honiden, “Discovery of Configurations for Indoor Wireless Sensor Networks Through Use of Simulation in Virtual Worlds” In proceedings of the Fourth International Conference on Sensor Technologies and Applications (SENSORCOMM 2010). July 18-25, 2010.

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研究紹介シリーズ

【第6回】オープン無線センサーネットワークのためのミドルウェア研究開発プロジェクト「XACプロジェクト」

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